冠水車 編
 今年も各地で記録的な大雨や集中豪雨、河川の氾濫等、沢山の事故、被害が各メディアで報道されました。中でも、都心部や複雑に交差する交通機関では、短時間の集中豪雨に対する排水機構の悪さが露呈し、今後の対策が注目されるところです。

各被災者の方々には、一日も早い心身の回復、及び復興を祈念し、心よりお見舞い申し上げます。

 さて、「雨」による被害は毎年絶えませんが、この時期には中古車業界でも「冠水車」と呼ばれる車が多数発生しています。この「冠水車」と呼ばれる車は被害の状態によって「フロアのみ」の浸水から丸ごと「水没」したものまで、いろいろとありますが、比較的軽微?とされる「フロアのみ」であってもオートオークションでは評価点も無く(過去に冠水歴のあるものは1点)事故現状車と同じ扱いになります。
当然ながら「錆びた部品の塊」として扱われ、激安相場(半値もつかない)です。

 その後、見た目に違和感のある泥を取り除かれ、カビ臭い異臭も消された「冠水車」は、いったい何処へ行ってるのでしょう?機関的に今は大丈夫であったとしても、いつ「錆び」の影響が出るか解からない車両なので、とても消費者の手におえる車ではありません。電子部品を沢山使用している現代の車は走行中も大量の電源を必要とし、常にCPUが学習し、車の状態を補正し続けています。「もし高速走行中にエンジンキーを切ったとしたら?」と考えてみて下さい。ブレーキもハンドルも電子回路を介していますから、使えるのはサイドブレーキくらいです。

 当店では、この「冠水車」と呼ばれる車をお客様(消費者)へ販売したことはありませんが、現在もそれ相当の数量がこの業界では流通し、毎日のように取引されています。また、Aオークション会場で「冠水車」であった車両がBオークション会場では通常の評価を付与されていたりすることもあります。各オークション会場間では走行距離に対する情報の共有はしていますが、評価までは共有できていないのが現状です。

小売が目的の中古車情報誌や展示車のプライスボードにも「冠水の有無」を表示する項目はありません。販売店によっては商談時まで隠していたり、なんの説明も無く納車する販売店?もあるようです。


車は高価な買い物です。長期的な計画を立て、最良の販売店と「プロ」をお選び下さい。

いつまでも快適なカーライフを(^^)v




最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。